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4月から始まる「相続土地国庫帰属制度」

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新型コロナ感染症法上の位置づけについて、
政府は5月8日に「2類相当」から、
季節性インフルエンザと同じ「5類相当」に移行することを決定しました。

屋内でのマスク不要は個人個人の判断にゆだねられることになりましたね。

几帳面な日本人にとって、果たして素直に受け入れられるでしょうか。

特にサービス業・接客業の方は判断に迷うことになるでしょう。
きっと、ノーマスク派とマスク着用派が出てくるでしょうね。

先日、久しぶりに同業の友人が来社してくださいました。

コロナ禍で電話やメールでのやり取りはあったのですが、
お会いして話をするのは三年ぶりです。

お蔭様で私はコロナ感染していませんが、
どうやら、
友人は昨年の夏にコロナ感染したらしく外出や業者訪問を控えていたようです。

コロナの話題から、
友人のクライアントで相続人がいない資産家の方がお亡くなりになった話題に発展しました。

友人曰く、・・・
「コロナ禍の行動制限がなければ、
日頃、良くお会いしていた方だからビジネスチャンスもあったのに残念、・・・ 」

お亡くなりになった資産家の財産は、
相続人がいないのですから当然に国庫に帰属されます。

逆に相続人がいても、
遠方の田舎の土地だったり、地方の土地だったりして、
利用する予定のない土地を相続して困っている人もいらっしゃいます。

その土地の管理や雑草刈りも大変だから何とかしたい、という方もおります。

二人で色々と話をしているうちに、
「そういえば、今年4月(令和5年4月27日)から、
“相続土地国庫帰属制度”がスタートするよな~」
と、いう話題に進展しました。

当ブログでもちょうど4年前に、
『“所有者不明土地”売却可能に・・・!?法務省新法案提出へ』 の
記事を書いておりますのでご参考になさってください。

所有者が分らない土地は、その利用や管理も困難なため
公共事業や災害復興の妨げになっていました。

そこで所有者不明土地をなくすため、

  1. 不動産登記制度の見直し
  2. 土地を手放すための制度の創設
  3. 土地利用に関する民法のルール見直し

をしていました。

改正された新しい制度が令和5年4月から、順次施行されるようになりました。

“相続土地国庫帰属制度”もその一環です。

相続土地国庫帰属制度

申請できるのは…

  • 相続または遺贈により、土地の所有権を取得した者
  • 共有者も申請できる

相続等で土地の共有持分を取得した共有者は、全員の申請でこの制度を利用できる。
売買により土地を取得した者はこの制度を利用できない。

こんな土地は引き取ってもらえない

通常の管理や維持に必要以上の費用や労力がかかる土地は管理が大変であるため
引き取ってもらえない!

  • 建物がある土地
  • 担保権、使用収益権が設定されている土地
  • 道路など他人に使用されている土地
  • 土壌汚染されている土地
  • 土地境界未確定の土地
  • 崖のある土地
  • 工作物、樹木、駐車場などが地上にある土地
  • 除去が必要な地中埋設物のある土地
  • 隣接する土地所有者と紛争のある土地
  • 処分するのに過分の費用労力のかかる土地

国に納付する費用

土地所有者の国庫への帰属の承認を受けた場合、
標準的な管理費用相当額の10年分の負担金を納付する

宅地 巡回のみで足りる場合、土地面積に関わらず20万円
市街地 草刈りなどの管理を要する場合
100m2≒約55万円
200m2≒約80万円
田畑 一部の市街地、農用地区域 面積で算定
(例)500m2≒約72万円
森林 面積で算定される
1500m2≒約27万円
3000m2≒約30万円

手続きの流れ


引用元:法務省HP

遠方の土地や地方の土地、
利用する予定のない要らない土地を相続して
売却するにも売却できない土地は
国に引き取ってもらうことができます。

がっ、
この制度を利用するには様々な条件を満たす必要があります。

古屋が建っている土地は建物を解体撤去する費用が掛かりますし、
土地境界が不明確な土地は境界確定測量が必要となり、
国庫に帰属させるための諸条件を満たす費用と、
10年分の管理相当額を負担しなければなりません。

それでも利用する予定のない土地を放置して、
近隣の住民から「何とかしてくれ!」と文句を言われたり、
草刈りをしたり、固定資産税を払い続けるよりも、
「相続土地国庫帰属制度」を利用して、
国に土地を引き取ってもらう方が賢明な場合も多いでしょうね。

少子高齢社会がますます進む日本、
人口減少とともに、
利用する予定のない土地も
ますます増加して行くことでしょう。

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